「紫電改」かよと「改」なんて称号は戦後9年目1954年生まれのキヤノン4SB改。
前作の4SBで銘機ライカ3fに並んだと言われ、いやライカのファインダーは二つ窓だけどこっち一つだし、X+F接点ついてるしでいやーついにコピーもんがライカを追い越したと喜んでたら54年、ライカが革新的なM3を発表。「らいかしょっく」と言われこんなん無理!と国内メーカーがレンジファインダー業界から撤退していくなか、果敢にコピーライカをマイナーチェンジして発表されたのがこれ。なんだそうだ。
シャッターが倍数系列になった以外大きな変更ないけど重さは20グラム増えて815g。さらにずっしり重くなった。超合金。
シャッター音は、1/60秒が官能的。
それより速いと高音が響いて耳ざわり、それより遅いと間が抜けてる。
ただ低速側の1/4秒
1/2秒
のジ~音もグッとくるなぁ。本家バルナックライカの「コトッ」もいいけどこっちもなんか懸命でいい。
この時代のフィルムの巻き上げは指でつまんでぐりぐりする方式で、レバーでずりっと回す今の方式にするまでキヤノンの場合20年以上かかってる。まあこの部分はいろいろ複雑なんだろうけど、
フィルムの巻き戻しもダイヤルぐりぐり方式で、いまのクランクでカラカラ方式に20年以上かかったのはクランクつけるだけでないの?といいたい。
まあ工芸品としてはこっちのほうがしんぷるで美しいけどね。
クラカメ市場でキヤノンとニコンのレンジファインダーを比べるとキヤノン製は相当安い、というよりニコンが不当に高いんだけど。角ばって武骨なニコンより流麗なキヤノンの方が好きだなぁ。まあ、それもこの4SBまでで、その後のM3を模したような角型デザインのださいこと。実用性はともかく安いのもわかる。
フィルムの巻上げは、ノブを指でつまんだまま、カメラ持ってる手を雑巾を絞るように回して巻き上げるんだと教えてもらった。手元にあった「写真家」岡本太郎がスナップ撮影中の写真はまさに、そんな手つきだった。
こんなカメラをいじっていると時間を忘れてほっと一息。デジカメもそんな手触りの機体が出てくれんかな。
作例 レンズはキヤノン 35mm f1.8
“「紫電改」かよ?なんだそうだ。”
が 見事な60秒原稿になってる(笑)
すげー! 記者ってすげー!
そこに反応するチミもすごい。さすが元某高放送部!